「心と体に優しい」がコンセプト
レストラン「夢の丘」を運営している㈱サンリは、スポーツ選手やトップアスリートなどの栄養指導やメンタルサポートを中心に手掛けている企業です。レストランのコンセプトは「心と体に優しいお店」。女性のお客様が多いと感じたので、ただ食事を召しあがっていただくだけでなく、食べることを楽しく、そして食べてきれいになれるような、一つのエステ感覚で過ごせる店にしたいと思って、このコンセプトを作り上げました。
素材の野菜一つにしても、ちゃんと畑で採れたもの、お客様の体に負担にならないものを選んでいます。例えば島田市商工会議所が主催した「B-飲グランプリin島田」に出品した「夢の丘のローズ姫」は、しそジュースをベースに、ビタミン豊富なフルーツや、島田特産のバラを使ったジャムをトッピングするなど、見た目にはもちろん、体にもやさしいメニューです。
同時に、ここはわくわくしていただく空間。箸置きがおみくじになっているのもその仕掛けの一つです。おみくじには前向きになれるような言葉を選んであり、下にはお客様ご自身の夢を書いていただくスペースがあります。また、はがきに大切な人へ感謝の言葉を書いて、店内の「ありがとうポスト」に投函していただくと、当店から切手を貼ってお送りしています。
こういったアイデアはスタッフみんなで考えて、いいと思ったものはどんどん取り入れています。どうやったらお客様にリラックスしていただけるか、楽しんでいただけるか。それを考えるのはとても楽しいですね。
夢のお手伝いをする仕事に就きたい
入社は2008年ですが、私がこの会社と最初に出合ったのは、実は高校生のとき。部活動で空手をやっていたのですが、そのときに当社社長の西田一見が栄養学指導の講演に訪れたのがきっかけでした。話自体はスポーツに必要な栄養学の話だったのですが、その話を通して、夢に向かってあきらめずに頑張ることの大切さを伝えていて、とても感銘を受けたのです。数々のスポーツ選手の夢の実現を支えるのは、とてもすてきな仕事ですし、社長自身も、とても熱意のある方だという印象を受けました。
高校卒業後は保育士の資格を取れる短大に進学しました。その間ずっと記憶に残っていたのは、高校時代に出合ったサンリのこと。ですから就職を考えたとき、まっさきにこの会社で働きたいと思ったんです。ここで夢のある仕事に携わりたい、だれかが元気になれるような、そのお手伝いができる仕事に就きたい。接客も、料理やお菓子作りも好きでしたから、レストランで働くことでその夢をかなえてもいいなと思ったのです。
体にいいメニューを楽しんでいただくのも「ありがとうポスト」でお客様の「ありがとう」を伝えるお手伝いをさせていただくのも、みなさまに元気になっていただくため。それが私たちの喜びでもあるんです。
人と接する喜びで、可能性が広がっていく
今、仕事をしながら、いろいろなガイダンスや経営学セミナーに参加させていただいています。本などで勉強したり、スタッフと一緒に食べ歩いて研究したりもします。あちこちでカフェがたくさんできているからこそ、自分たちが提案するカラーを出していくことが大事だと感じています。
私たちが大事にしたいのは、やはり元気になっていただくこと。当社が提唱する栄養学を基にした、サプリメントやドリンクなども取り入れつつ、基本は「喜び、驚き」です。おいしいのはもちろん、見た目も味も、驚き、そして喜んでいただけるメニューを作っていけたらいいね、とみんなで話しています。
私自身はまだまだ知らないことがたくさんあって、でもこの仕事を通じていろいろな方に出会うことで、知ることができるのは楽しいですね。実は高校時代、空手を始めたのも、あ、かっこいい、と思ったから。いわば直観です。この仕事に関しても直感で選んだようなところがありました。まったくゼロからのスタートだったので、できないことはたくさんあるけれど、教えていただきながら、人と接する中で自分の可能性が広がっていくと感じます。まだまだ未熟ですが、たくさんの方々に支えていただいている、そう実感する毎日です。
取材日:2011.1